書くこと

全力投球タイプの文章について。

構成がぱあっと思い浮かんだが最後、書かずにはいられなくなり、胃酸の分泌が増し、眠りが浅くなり、絶え間ない頭痛が訪れ、パソコンとプリンタがせわしなく動き始める。
書き終わったと思ったら、次のステージの始まりだ。
人に見せて、意見をもらって、推敲を重ねる。
夫はこういうとき厳しい編集者で、私が密かに「なーんかしっくりこないんだよな、ここ」と感じている部分は残らず指摘してくる。
そうやってもらった意見を含めて、ぎりぎりまで磨く。

「文章を書くのが楽しい」「言葉が好き」と言う人をたまに見かけるけど、よく体がもつなあと思う。
私は磨く行程こそ好きだけど、他は大きな力にひっぱられて動かざるを得ず、ぼろぼろになる感じなので、手放しに「楽しい」「好き」とは言えない。
普段書いているのは、全力投球タイプじゃない、気楽な文章。
書いていて胃酸が出過ぎたり、ゾーンに入ったり、丹念に磨いたりはしていない。

でも本当は、全力投球タイプの文章をもっと書きたい。
唯一書いたことのないジャンル、小説も書けるようになりたい。
書くこと、というか表現を、生活と切り離せないような感じにしたい。

家庭教師の先生が、クリエイティブライティングで修士をもっている人なので、質問してみた。
いろいろ話したけど、大切なことの要旨は「自由だよ」だった。
「自由になるのがたいへんなんだけどね~」とも笑って付け加えていた。
書く練習方法を教わったので、やってみようと思う。