目くばせをしただけのような

写真家さんにお仕事をお願いした。必要最低限のことだけ伝えて、あとはお任せした。期待以上のものが納品されて自然と涙が出た。

その中からいくつかを選んで、クライアントに提案した。写真データはこの方にも渡っており、「数十枚の中からなぜあなたがその数点を選んだのかがわからない、でもあなたに任せる」と言った。目的は共有しているものの、この方の好みと私の意図は違うので、私は完成前に説明するのはやめようと思った。

写真を使って私の仕事を完成させ、クライアントに納品した。写真の意図を説明しようとしたら、「この写真は確かにこの場所だ。あなたがなぜこの写真を選んだのか、より理解できた」と言われた。

言葉を最低限にして仕事を任せるということは、賭けるというか、相手を信じるということで、言葉が最低限でも仕事を任せてもらえるということは、私を信じてもらっているということなんだと思った。言葉じゃないところで心を交わす仕事ができたようで、うれしかった。こういうのを増やしていきたい。