ぬるい希望

5時半、カーテンを開ける。朝日が当たる窓辺にスノードームがある。中に金色の星が入っている。小さいから、逆さにして雪を降らせてもすぐに止む。

光がきれいだった。きれいな光を見つけた私もきっときれいだ。あたらしいあさがきた。きぼうのあさだ。さわやかな自信をもっていい。

夫からもらったカメラで光をつかまえる。スマホじゃうまくいかんのだといっちょまえに思いながら、たくさん撮る。ぶれる。ぼける。暗い。失敗作ばかりのなかに、ぬるい奇跡の1枚があった。せみが起きてきて、合唱を始めた。これから気温が上がる。