Writings

New Essays Every Monday

  • 憧れのモーニングルーティン

    wake up and smell the coffee
    直訳:起きてコーヒーの匂いをかぐ
    意味:現実に目を向ける、ちゃんと目を覚ます

    コーヒーで始める1日に憧れながら、朝は白湯を飲む。
    コーヒーショップで働いていたことがあるくせに、コーヒーが得意じゃない。
    香りは好きだ。
    味も好き。
    産地で味が変わるのも好き。
    器具にこだわるのも好き。
    とても上手にドリップできる。
    ただ胃が受けつけない。
    デカフェでもだめ。
    デカフェエスプレッソのラテなら、体調のいい日にかろうじて。

    名古屋はモーニングサービスの充実した街だ。
    毎朝同じ店に行ったり、行きつけの店のコーヒーチケットをもっていたり、店員に「いつもの」でオーダーが通ったりすることが人々の日常。
    そういう店にデカフェはないし、ラテもない。
    もう名古屋に来て何年も経つけれど、いまだに重要な部分に溶け込めていない気がする。
    コメダにはたまに行くものの、頼むのはホットココア、背伸びしたおこちゃま感が拭えない。

    白湯にモーニングを出してくれる店はないだろうか。
    もちろん白湯に課金する。
    白湯を飲んで、ゆっくり体を起こして、おいしいトーストを食べて、同じことをやっている人たちとの一体感を得て、1日を始めてみたい。

  • この任務を遂行せよ:スタートレックのクロスワードパズル

    夫はスタートレックのファンだ。
    とりわけ「新スタートレック」シリーズ(通称TNG)のピカード艦長が好きだ。
    ピカード艦長が船の中で、ホットアールグレイティーを飲むので、夫も毎日飲んでいる。
    私はもともと「SFって難しそう・・・・・・」というイメージでいたけれど、夫があまりにもスタートレックを愛しているため、好きな人の好きなものを知ってみようと観た。
    以来私もすっかりファンである。
    (私は「ディスカバリー」シリーズが好き。次点にTNG)

    TNGの中に、こんな言葉がある。

    Space: the final frontier. These are the voyages of the starship Enterprise. Its continuing mission: to explore strange new worlds, to seek out new life and new civilizations, to boldly go where no one has gone before.
    宇宙、そこは最後のフロンティア。これはUSSエンタープライズが、任務を続行して、新世界を探索し、新しい生命と文明を求めて、人類未踏の地に航海した物語である。

    この”boldly go where no one has gone before”「誰も行ったことのない場所へ大胆に向かおう」は、うちの暗黙の家訓である。
    根っからのインドアなので、好奇心強く新しい場所に行くことはないけれど、夫婦のやりとりはユーモラスで、即興芝居的で、挑発的で、常に新しいものを求めている。

    水曜日、外出したついでにプレゼントを買った。
    夫は飲み会で帰りが遅くなる。
    私は自室でビールを飲みながら、「このまま渡してはいけない」と思った。
    家の中に隠して、クイズを解くと次のクイズの場所が書いてあり、最終的にお宝が見つかるようなゲームは既に昔やってしまった。
    同じことはできない。
    ピカード艦長を敬愛するエンジニアの妻として、夫が「そうきたか」と感心するようなことを発明せねばならない。

    というわけで、スタートレックの言葉を使ったクロスワードパズルを作った。
    言葉とヒントの文章を入力すれば、自動的にパズルを生成してくれるサイトを使った。
    できたものがこちら:


    3 アンドロイドのデータ少佐を作った博士
    6 宇宙艦隊の候補生を訓練する施設
    7 ホログラムを使ったデバイス
    8 ピカード艦長役、パトリック・スチュアートの自伝のタイトル


    1 あなたの妻が習得を試みた言語
    2 スタートレックの脚本家、プロデューサー、創案者
    4 TNGのシーズン6、第15話のタイトル
    5 ピカード艦長がレプリケイターにいつもオーダーする飲みもの

    帰宅は11時頃だった。
    眠いかなーと心配していたけど杞憂だった。
    「またやっちまったんだな」と言いたげな、キラキラした目で机につき、文字を書き込んでいった。
    私はこういう時の夫を見ているのがとても好き。
    最近仕事が大変そう。
    家ではちょっとでも、素でゆるまってほしい。

    ピンクの蛍光ペンで印をつけてある文字を組み合わせて出てきた場所に向かった。
    お宝とご対面の瞬間、私は後ろで拍手していた。
    任務完了!

    次はどんなことをしようかな。

    サムネイルのフォント作成:
    スタートレックフォント

    クロスワードパズルメーカー:
    Crossword Puzzle Maker | World Famous from The Teacher’s Corner

  • 6月2週目の日記

    6月5日(月)
    弱っていると文章が書けないもんだなあと思う。閉じてるというか、スイッチが入らない。ぼけーっとしていると連想や記憶がつながって何かしら出てくるものだけど、調子が悪いとWi-Fiの接続が悪いみたいにつながらない。

    6月6日(火)
    月曜日の夜に長いミーティングが入るようになった夫。週明けから疲れている。夕食のスンドゥブチゲを用意している間に、肉屋で買ったささみチーズカツを出す。「え、食べてもいいの!?」と言う。いつもは夕食前にこんなの出さないので、わかりやすく興奮していた。私もひとかじりする。たぶん、彼はひとりで食べるより分けるほうが好きな人。

    6月7日(水)
    友人の誕生日。デカルネロカステのカステラが今日届くように手配しておいた。ちゃんと輸送されてるかしらんと追跡情報を確認したら、彼女のほうで時間指定がされていた。品物の記載欄で中身がバレていませんようにと願う。夕方、ジムに行く代わりに遠めのショッピングモールへ歩いた。魚、日本酒、花を買う。地元の生産者の名前付きのバラが、2本で360円。名駅や栄で買うと1本500円くらいしそうなやつ。たまに行こう。

    6月8日(木)
    カポーティの短編集を読む。あまり好きじゃなくて、読後に視界が鈍くなった。併読しているミルハウザーがはずれないことに慣れすぎていた。以前なら「よさがわからない自分がだめ」と責めていたけれど、家庭教師の先生のおかげで、好きじゃないと思う自分を認められるようになった。こういう本はツイートしないでおく。もう1冊読んでみよう。

    6月9日(金)
    小松菜とツナを炒めたものをお弁当に入れた。帰ってきた夫が「こまつなつな」と命名していた。命名は「リピートしてほしい」の意味。簡単に作れるところはいいものの、ツナは値上げが激しいんだよなあ・・・・・・。久しぶりに選書の仕事をした。渡すまえに、ざっと読み直し。動画や映画を含めてご提案。

    6月10日(土)
    朝から夫が元気。中国製のスマホのOSを入れ替えて、デフォルトの変なアプリを消して、極力省エネにして、いろいろ設定をいじって・・・・・・というのがとても楽しいらしい。私は技術的な話に興味がないけれど、彼がはしゃいでるのを見るのは好き。夕方、美容室の帰りにえび天を買ってきてくれた。言ってなかったけど、実はえびが食べたい気分だった。すばらしい洞察。

    6月11日(日)
    アイロンで親指を火傷してしまった。アイロンの先の形に赤くなっている。ヒリヒリ。水ぶくれになりそう。手足の傷は、どんなに小さくても生活がしにくくなる。洗顔、料理、食事、洗濯、入浴、運動が全部おっくうだ。せっかく、昨日から丁寧なスキンケアを心がけるようになったのに、24時間も経たないうちにやる気が失せた。しばらく廃人かもしれない。